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ソフトウェアエンジニアによるIT関連技術や数学の備忘録

ガロア群

体Lの自己同型のうち同型群  \sigma_1 : L \rightarrow Lを考える。
体Lを体Fの有限次拡大とする。
 F \subset L
体Fの全ての要素 a \in Fを変更しない拡大体LからLへの自己同型群 \sigmaの全てを要素とし、
演算をこの群 \sigma_1, \sigma_2の合成 \sigma_1 \cdot \sigma_2としてガロア群 Gal(L/F)と定義する。
 \{ \sigma: L \rightarrow L | \sigma は自己同型群 ,\sigma(a) = a, \forall a \in F \}

命題1. Gal(L/F)は合成に関して群を成す。
証明)
群であることを示すには、
A)結合法則
 \sigma_1 \cdot (\sigma_2 \cdot \sigma_3) = (\sigma_1 \cdot \sigma_2) \cdot \sigma_3
 \sigma_1, \sigma_2, \sigma_3 \in Gal(L/F)
B)単位元
 \sigma \cdot 1_{Gal} = 1_{Gal} \cdot \sigma
C)逆元
 \sigma \cdot \sigma^{-1} = \sigma^{-1} \cdot \sigma = 1_{Gal}
を示せばよい。

A) 任意の a \in Fに対して、
 \sigma_1 \cdot \sigma_2(a) = \sigma_1 (\sigma_2(a)) = \sigma_1 (a) = aなので、
この合成は \sigma_1 \cdot \sigma_2 (a) = aを満たす。
また、 \sigma_1, \sigma_2は自己同型なので、その合成も自己同型を成す。(証明は省略)
したがって、合成 \sigma_1 \cdot \sigma_2は、Gal(L/F)の要素になることが確かめられた。
合成 \sigma_1 \cdot \sigma_2は自己同型なので、結合法則を満たす。

B) LをLに写すが要素は変えない群を 1_Lと書くと、この群 1_LはGal(L/F)の要素の条件を満たす。
また、この群 1_Lは単位元の条件を満たすことが確かめられる。

C)  \sigma \in Gal(L/F)とすると、この \sigmaは自己同型群なので、その逆写像 \sigma^{-1}も自己同型群である。
 a = \sigma(a)であるから、 \sigma^{-1}(a) = \sigma^{-1}(\sigma(a)) = 1_G(a) = aとなり、
 \sigma^{-1}がGal(L/F)の要素の条件を満たすと同時に、逆元であることが確かめられた。
(証明終了)

群自体を群の要素として考えるという点がぶっ飛んでいますよね。数学者凄い。

ガロア群の定義自体には、分離拡大や正規拡大の概念は使っていないという点が重要です。


Galois Theory (Pure and Applied Mathematics: A Wiley Series of Texts, Monographs and Tracts)

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