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位数nの2つの巡回群の直積の群は位数nの部分群をn+1個持つ

位数nの2つの巡回群の直積の群は位数nの部分群をn+1個持つ。
これ正しいのか一見分かりませんが、低次を計算してみると確かに正しいことが分かります。
部分群を C_i  (  i = 1, ..., n+1)で表します。
また巡回群なのでnは素数です。
n=2の場合。
 Z_2 \otimes Z_2
 \{ 0, 1, \sigma, 1 + \sigma \}
 C_1 : \{ 0, 1 \}
 C_2 : \{ 0, \sigma \}
 C_3 : \{ 0, 1 + \sigma \}
確かに成り立っています。

n=3の場合。
 Z_3 \otimes Z_3
 \{ 0, 1, 2, \sigma, 1 + \sigma, 2 + \sigma, 2 \sigma, 1 + 2 \sigma, 2 + 2 \sigma \}
 C_1 : \{ 0, 1, 2\}
 C_2 : \{ 0, \sigma, 2 \sigma \}
 C_3 : \{ 0, 1 + \sigma, 2 + 2 \sigma \}
 C_4 : \{ 0, 2 + \sigma, 1 + 2 \sigma \}

n=5の場合。
 Z_5 \otimes Z_5
 \{ 0, 1, 2, 3, 4, \sigma, 1 + \sigma, 2 + \sigma, 3 + \sigma, 4 + \sigma, 2 \sigma, 1 + 2 \sigma, 2 + 2 \sigma, 3 + 2 \sigma, 4 + 2 \sigma, 3 \sigma, 1 + 3 \sigma, 2 + 3 \sigma, 3 + 3 \sigma, 4 + 3 \sigma, 4 \sigma, 1 + 4 \sigma, 2 + 4 \sigma, 3 + 4 \sigma, 4 + 4 \sigma \}
 C_1 : \{ 0, 1, 2, 3, 4\}
 C_2 : \{ 0, \sigma, 2 \sigma, 3 \sigma, 4 \sigma \}
 C_3 : \{ 0, 1 + \sigma, 2 + 2 \sigma, 3 + 3 \sigma, 4 + 4\sigma \}
 C_4 : \{ 0, 2 + \sigma, 4 + 2 \sigma, 1 + 3 \sigma, 3 + 4\sigma \}
 C_5 : \{ 0, 3 + \sigma, 1 + 2 \sigma, 4 + 3 \sigma, 2 + 4\sigma \}
 C_6 : \{ 0, 4 + \sigma, 3 + 2 \sigma, 2 + 3\sigma, 1 + 4 \sigma \}

どうやら正しそうです。
これを一般化したものがシローの定理として知られているようです。
ちなみに、直積の群の位数は n^{2}で、これらの部分群は位数がnであることも分かります。

これは純粋に群の理論から導ける結果ですが、
有限群の閉包 \overline F_q 上の楕円曲線Eのn等倍点 E [n ]
は位数nの2つの巡回群の直積になることが知られています。
したがって、 n+1個の位数nの部分群がn+1個
 C_1, ..., C_{n+1}
存在するということが分かります。
n等倍点(x, y)のx座標は division polynomial  \psi_n(x) = 0を満たします。
division polynomial のxの次数は \frac {n^{2} - 1} {2}(nは3以上の素数)です。
一方、この部分群の点(x, y)のx座標は モジュラー多項式 \Phi_n(j, x) = 0を満たすことが知られています。
証明は省略します。ここでjはこの楕円曲線のj不変量です。
モジュラー多項式の次数はn+1なので、部分群の数と一致しています。
n+1個のxの値に対応するn+1個の点はn+1の部分群のそれぞれの元なのではないかと思えてきます。
この部分群については色々なことが言えるのですが、収集がつかなくなりそうなので、ここまでとしておきます。

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